そんな悩みを解決できる記事です。
この記事を読めば、DeFiについて理解が深まり初心者の方でも始められるようになりますよ。
この記事では、DeFiの定義から初心者にも分かりやすく紹介していますので、すぐにでもDeFiを始めたい方は「DeFiの始め方」に飛んでくださいね。
DeFi(分散型金融)とは
「DeFi(分散型金融)」は、中央管理者が存在しない金融システムのことを指します。
一般的な金融システムは銀行や証券会社などの中央機関を通じて資金を運用しますが、DeFiではこの中間管理者が存在せず、ユーザーが直接金融サービスを利用することができます。
DeFiの仕組みと特徴
もう少し詳しくDeFiの仕組みや特徴を見ていきましょう。
管理者不在の分散型金融システム
先程も言いましたが「DeFi」の特徴は、中央管理者がいないためユーザー同士が直接取引や管理を行える点です。
このシステムでは「スマートコントラクト」と呼ばれる自動的な取引プログラムで取引が行われ、取引データは全てブロックチェーンという技術によって記録されます。
又、中央管理者不在ということは、政治的な理由でのアカウント停止や口座凍結といったリスクが無くなります。
更に従来の金融サービスでは銀行や証券会社などの中間業者を介するために手数料が発生しますが、DeFiではスマートコントラクトを活用することで手数料を大幅に削減できます。
これらの特性により、DeFiは既存の金融システムに新しい風を吹き込んでいます。
DeFiとCeFiの違い
ここでは、「DeFi(分散型金融)」と「CeFi(中央集権型金融)」の違いを紹介します。
DeFi・・・中央管理者が不在でユーザー同士が直接取引を行う金融サービスのこと
CeFi・・・銀行や仮想通貨取引所のように管理者(運営主体)が存在し、その管理者を通じて取引が行われるサービスのこと
CeFiの例
例えば、仮想通貨の取引をしたいAさんとBさんがいる場合、CeFiでは取引所という管理者が間に入ります。
Aさんは取引所に購入希望を出し、Bさんは取引所に売却希望を出すことで、取引が成立します。
管理者が存在することで詐欺行為を防ぐメリットや、トラブル時に対応できる安全面の利点があります。
しかし、一方で管理者が存在することで手数料が発生したり、取引処理時間が長くなることもあります。
DeFiの例
反対にDeFiでは、スマートコントラクトを活用し、管理者無しでAさんとBさんが直接取引を行うことができます。
これにより、手数料を大幅に削減し、また取引速度も向上します。
しかし、管理者が存在しないため、詐欺被害やトラブルに遭遇しても自分で対応する必要があります。
つまり、DeFiとCeFiはそれぞれ異なる特性とメリットを持ち、利用者の目的やニーズに応じて選択することが求められます。
オープンソース
DeFiには「オープンソース」という概念があります。
DeFiのプロトコル、つまりはルールやシステムの大部分は、公開されたブロックチェーン上に存在します。
これらは一般的に「オープンソース」、つまり誰でも利用や改変が可能なソースコードで構成されています。
このため、技術者たちは既存のDeFiのプロトコルを参考にし、新たなDeFiプロジェクトを最初から作り上げなくて済みます。
しかし単に既存のシステムを模倣するだけでは、新たなユーザーを引き付けることは難しいので、オリジナルのプロトコルに新たな改善や特徴を加えより効率的でユニークなプロジェクトを造り出しています。
SushiSwap
例えば、分散型取引所(DEX)の「SushiSwap」が良い例です。
SushiSwapは、もともとは別のDEXである「Uniswap」のコピーからスタートしましたが、その後さまざまな更新を行い、オリジナルとは異なる特色を持つプラットフォームに進化しました。
結果として、現在ではイーサリアムブロックチェーン上で高い人気を持つDEXの一つとなっています。
このように、「オープンソース」という特性は、DeFiの世界におけるイノベーションと進化を促進する重要な要素となっています。
DeFiのメリット
ここからはDeFiの7つのメリットについて見ていきましょう。
安い手数料
DeFiには中央管理者がいないため、従来の金融サービスのように、人件費やインフラ維持費といった高額な経費が発生しません。
ユーザー同士が直接取引できるため、ユーザーの手数料がとても安くなります。
良い金利
DeFiでは、通常の金融機関に比べて高い金利を得ることができるという特徴があります。
これも中央管理者がいないために生じるメリットで、ユーザーはより良い金利条件で取引を行うことが可能です。
短い取引時間
DeFiではユーザー同士が直接取引できるため、取引処理の時間も大幅に短縮できます。
この直接取引は、取引量が多くなればなるほどそのメリットを実感できます。
24時間365日利用可能
一般的な銀行や金融機関のサービスは、ATMを使う場合を除き特定の時間や曜日にしか利用できません。
これはサービスが人々によって運営され、その運営時間が限られているからです。
しかし、DeFi(分散型金融)はスマートコントラクトという技術を利用しているため、人の手を介さずに取引を行うことができます。
本人確認不要
通常、銀行や証券会社などの従来の金融機関を利用するためには、自分が本人であることを証明するために、氏名、住所などの個人情報を提供しなければなりません。
これはセキュリティ対策の一環であり、利用者を保護するための措置です。
しかしDeFiでは、中心となる管理者や規制が存在しないためこのような手続きは必要なく、ウォレットを作成するだけでよいのです。
そしてそのウォレット作成も個人情報を提供することなく、メールアドレスとパスワードだけで完了します。
それゆえ、DeFiではあなたのプライバシーが保護され無駄な手続きを省くことができます。
世界中で利用可能
世界の貧しい国には、銀行を利用できない人や銀行口座を持てない人がいます。
しかし、DeFiならばインターネットに接続できる環境さえあれば、住んでいる場所に関係なく誰でも利用することができます。
それこそがDeFiの大きな魅力なのです。
高い透明性
DeFiは、透明性が高いのが特徴です。
DeFiは、ブロックチェーン上に存在するためどんな取引が行われているのか、どのようにお金が動いているのかを確認することができます。
よって何か問題が生じた場合でも、その痕跡を追うことができるのです。
これにより、DeFiは不正行為を防ぐ強力な防護壁を持っていると言えます。
DeFiのデメリット
ここまでDeFiの7つのメリットを紹介しましたが、ここからはDeFiのデメリットも紹介していきます。
ガス代の高騰
DeFiの利用において、"ガス代"と呼ばれる手数料が異常に高騰する場合があります。
この手数料は、ブロックチェーン上での取引に発生するもので、当然DeFiサービスを利用する時にも発生します。
DeFiの基盤となるイーサリアムチェーンは、ブロックごとの取引を高速で処理できますが、取引量が増大すると取引速度は遅くなります。
これをスケーラビリティ問題といいます。
ブロックチェーンネットワークの処理速度を高めるか、他のブロックチェーンとの間に「ブリッジ」を設けて流動性を確保するなど、この問題を解決する方法が現在模索されています。
詐欺被害
DeFiは金融の未来を変える可能性を秘めている一方で、詐欺などのリスクも伴います。
例えば、フィッシング詐欺によって個人情報が盗まれたり、巧妙に装った偽のプロジェクトに投資してしまうリスクがあります。
一度資金を盗まれてしまうと、その資金を取り戻すのは非常に困難です。
なので大きなリターンにつられて一気に多額の資金を投じるのではなく、まずは少額から始めプラットフォームの動きを理解することがおすすめです。
又、DeFiは中央管理者が存在しないため、もし何か問題が起きても救済措置がなく全て自己責任です。
DeFiの将来性
ここまでDeFiのメリット・デメリットを紹介してきましたが、果たしてDeFiに将来性はあるのでしょうか。
DeFiの最大の魅力は、そのユニバーサル性とアクセシビリティです。
インターネットさえあれば誰でもどこでも同じ金融サービスを利用できるという点は、DeFiが将来大きな可能性を秘めている証拠です。
しかし、DeFiはインターネット接続環境さえあれば、これまで金融の恩恵に接することが難しかった人々も、地域や所得にかかわらず、公平にサービスを享受することができます。
よって発展途上国などでは、DeFiの利用が今後更に広がると予想されています。
DeFiの注意点・リスク
ここからは「DeFi」の注意点を、初心者の方にも分かりやすく説明していきますね。
補償制度無し
DeFiは中央機関を介さずに直接取引を行うため、問題が発生した際の補償制度は基本的に存在しません。
例えば日本の改正資金決済法により、仮想通貨取引所では利用者の資産が分別管理されるようになりましたが、それでも補償制度は設けられていません。
過去には、取引所が破綻したり、大規模なハッキングにより大量の仮想通貨が流出した事例もあります。
将来的には法規制の可能性
DeFiが中心的な管理者や規制が存在しないシステムであるとはいえ、取引に関わる行為や仮想通貨の取扱いについて、今後法規制が行われる可能性があります。
実際、下記のニュースがコインポストで報道されました。
米証券取引委員会(SEC)は4/14、従来の証券取引所に対する規則を、DeFi(分散型金融)にも適用できることを明確化する提案を3対2で議決した。
SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は、同日の会議の席で次のように述べている。
「多くの暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームは、間違いなく、現行の取引所の定義に該当しており、証券法を遵守する義務がある。 こうしたプラットフォームは、米国の法律を遵守するかどうか自分で決められるかのように振る舞っている。実際は、法律を遵守しなければならないのだ。」
CoinPostより
DeFiの種類
DeFiについて大体わかってきましたね。
ここからはDeFiと呼ばれるものにはどういったものがあるのか紹介していきますね。
DEX(分散型取引所)
「DEX(Decentralized Exchange:分散型取引所)」はDeFiの一つであり、「CEX(Centralized Exchange:中央集権型取引所)」との間で下記のような違いがあります。
DEX(分散型取引所) | CEX(中央集権型取引所) | |
仲介者 | 間に誰も入らずユーザー同士の直接取引 | 取引所が間に入ってユーザーをマッチさせる |
取引対象 | 仮想通貨同士のみ | 法定通貨と仮想通貨、仮想通貨同士 |
本人確認 | 不要 | 必要 |
サポート体制 | 無し | 有り |
DEXの代表例を2つ紹介しますね。
Uniswap
Uniswapは2018年に始まった分散型取引所(DEX)で、仮想通貨の交換(スワップ)が可能なプラットフォームです。
イーサリアムチェーンを起点に、現在ではPolygonやOptimism、Arbitrum、Celoなども含めた多くのチェーンで稼働しています。
特に注目すべきは、Uniswapが世界のDEXで24時間当たりの取引高が最も高いという地位を維持していることです。
又、Uniswapはただの交換プラットフォームではなく、「流動性マイニング」という特性も持っています。
流動性マイニング
ユーザーがUniswapに仮想通貨を預けると、その預けた資金が取引の流動性を支える代わりに利息や独自のガバナンストークン「UNI」を報酬として受け取ることができる仕組みです。
UNIトークンは投票権としても機能し、プラットフォームのガバナンスに参加することができます。
又、Uniswapはその高い人気のため大きな影響力を持ち、SushiSwapやPancakeSwapなど他の多くのプロジェクトがUniswapのプロトコルをコピーして利用しています。
そんなUniswapを利用する際にはイーサリアムが必要となります。
Sushiswap
Sushiswapは、Uniswapの影響を受けて生まれた新しいDEXです。
この取引所は他の一般的な取引所とは異なり、資産の貸し出しや通貨の保管(ステーキング)などの追加機能を提供しており、自分の資産を有効活用できます。
また、Sushiswapでは「SUSHI」(ガバナンストークン)で投票することでサービス方針に自分の考えを反映できます。
更に、Sushiswapは将来的に「DAO(分散型自立組織)」へと進化することを計画していて、ユーザーの意見がサービス運営に直接反映されるという、新たな形の組織運営を目指しています。
ステーブルコイン
ステーブルコインは、価値がある程度安定した仮想通貨のことを指し、ステーブルコインには担保型ステーブルコインとアルゴリズム型ステーブルコインの2つがあります。
仮想通貨担保型ステーブルコイン
仮想通貨担保型ステーブルコインは、その価値が一定の資産、例えば米ドルなどの法定通貨と連動するように設計されています。
USDT,USDC
USDTやUSDCのようなステーブルコインは、米ドルがその価値の裏付けとなっています。
しかし、これらは企業が中心になって発行されており、真の意味での分散型金融(DeFi)とは異なります。
DAI
一方で別の担保型ステーブルコインのMakerDAOのDAIは、イーサリアムなどの仮想通貨を基に発行されています。
これは、DAIの価値を保つために、その裏付けとなる仮想通貨の価値がDAIよりも常に高くなるように設定されています。
これを最低担保率と呼びます。
もし担保となる仮想通貨の価値が下がり、この最低担保率を下回った場合、その担保は自動的に売却されます。
しかし、発行者は追加で仮想通貨を預けることで、この売却を避けることができます。
つまり、仮想通貨担保型ステーブルコインは、仮想通貨を使って価値を保つ一方で、価値の安定性を保つための特定のルールに従って運用される通貨と言えます。
アルゴリズム型ステーブルコイン
アルゴリズム型ステーブルコインは、デジタルの計算式(アルゴリズム)を使って、その価値を一定のレベルに保つ仮想通貨のことです。
これは仮想通貨や米ドル等の法定通過と裏付けしているわけではありません。
アルゴリズムは、コインの価値を一定に保つために、市場の需要と供給を調整します。
例えば価格が一定のレベルより上昇した場合、アルゴリズムは新たなコインを発行することで供給量を増やし、価格を下げます。
逆に、価格が一定のレベルより下がった場合、アルゴリズムは一部のコインを市場から焼却して減らす(バーン)ことで供給量を減らし、価格を引き上げます。
Curve
「Curve」はステーブルコインではなく、簡単に低コストでステーブルコインを交換できるアプリケーションです。
あまり利用する場面がなさそうだと思うかもしれませんが、Curveの優れた点は、他の仮想通貨交換サービスに比べてステーブルコインの交換手数料が非常に低いことです。
これにより、ステーブルコインを他の種類に変えたいと考えている人々にとって、とても便利なツールとなっています。
レンディング
レンディングとは、仮想通貨の貸し借りを行うサービスのことを指します。
貸し手側
貸し手は自身が所有する仮想通貨を一定期間貸し出すことで、それに対する利息を受け取ることができます。
これは銀行でお金を預けて利息を得るのと似ています。
仮想通貨のウォレットを特定のプラットフォームやDeFiのプロトコルと接続することで簡単に貸し出せます。
借り手側
一方、借り手は必要な仮想通貨を担保にして仮想通貨を借りることができます。
ただし、このシステムでは、返済期限内に借りた仮想通貨を返済できなかった場合、担保として預けた仮想通貨が清算(売却)されて返済が行われます。
以上のように、レンディングは仮想通貨をより活用するための一つの手段となっており、その仕組みを理解することで、仮想通貨の有効活用が可能となります。
Compound
「Compound」はDeFiの分野で注目を集める、仮想通貨の貸借サービスを提供するアプリケーションです。
このサービスはイーサリアムのブロックチェーン上に成り立ち、あなたが持っている仮想通貨を預けるか、他の人から借りることができます。
このシステムは「スマートコントラクト」という自動化された契約によって運営されています。
つまり、あなたがCompoundを通じて仮想通貨を貸し出した場合、借り手からの利息収入を自動的に得ることができます。
AAVE
AAVE(アーベ)は、仮想通貨のレンディングプラットフォームであり、イーサリアムチェーンやPolygonチェーン上で作動します。
このプラットフォームでは、現在30種類以上の仮想通貨に対応しています。
貸し手となる場合、自身が保有している対応する仮想通貨をAAVEに預けることで、年利に基づいた金利収益を得ることができます。
一方、借り手となる場合、預けた仮想通貨を担保にして、他の仮想通貨を借りることが可能です。
借り手は、担保を設定するかどうか、金利を固定にするか変動にするかを選ぶことができます。
リキッドステーキング
ステーキングは一種の投資サービスで、仮想通貨をロックして利益を得る(ステーキング)ことができます。
ステーキングの課題
しかし、これには一つ問題がありました。
ステーキングによってあなたの仮想通貨はロックされ、売却したり他の仮想通貨と交換することができなくなってしまいます。
つまり、あなたの資産が自由に使えなくなるのです。
リキッドステーキングの特徴
これを解決するために登場したのが「リキッドステーキング」です。
これはあなたがステーキングに使った仮想通貨の代わりに、別のトークンを受け取るというサービスです。
例えば、イーサリアム(ETH)を使ってリキッドステーキングを行うサービス、Lido Financeを見てみましょう。
Lido Finance
ここでは、イーサリアム(ETH)を預けると、代わりに「stETH」という新しいトークンを受け取ることができます。
stETHはETHをステーキングしたことによる収益も反映していて、さらには自由に取引することができます。
これにより、仮想通貨をステーキングしたままでも、その資産の流動性を保つことができます。
つまり、投資を続けながらも、必要に応じて他の取引に資産を使うことができるのです。
アグリゲーター
アグリゲーターとは、仮想通貨投資をより簡単に、効率的にするためのサービスです。
これは、さまざまなDeFiサービスを一つにまとめて、最適な取引や投資の選択肢を見つけ、あなたの仮想通貨を一番効率的な方法で運用し、最大の収益を得られるようにします。
2つのアグリゲーターを紹介します。
ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスは、仮想通貨の投資を効率的にするための便利なサービスです。
例えば分散型取引所(DEX)やレンディングプラットフォームに仮想通貨を預けると、あなたが提供した流動性(お金を出し入れするための「池」)を他の人が使うことで、利益を得ることができます。
ヤーン・ファイナンスは、多くのDEXやレンディングプラットフォームから情報を収集し、その中から最も利益が期待できる場所を見つけ出し、預けた仮想通貨をその場所に自動的に投資する優れたサービスなのです。
イールドアグリゲーター
イールドアグリゲーターもヤーン・ファイナンス同様、仮想通貨の投資を効率的にするための便利なサービスです。
あなたが仮想通貨やトークンをイールドアグリゲーターに預けると、そのプラットフォームが自動的に数あるDeFiサービスから最適な投資ルートを見つけ、運用を行います。
これにより、あなたは複雑な投資選択や日々変動する利益率を自分で追いかける手間を省き、最大の収益を追求することが可能になるのです。
デリバティブ
デリバティブ、または金融派生商品とは、一言で言えば、株式、債券、通貨、仮想通貨等の金融商品の取引方法です。
デリバティブは、主に先物取引、オプション取引、スワップ取引の3種類に分類されます。
これらのデリバティブがブロックチェーン技術と組み合わさることで、分散型金融(DeFi)のデリバティブが生まれます。
これは仮想通貨を基にした新たな取引方法です。
dYdX
例えば、dYdXというサービスでは「パーペチュアル(無期限先物取引)」を行うことができます。
これは、将来の価格を予測して取引を行い、賭けに勝てば利益を、負ければ損失を被るという取引です。
しかも、最大20倍のレバレッジを使って、手持ちの資金以上の取引をすることができます。
要するに、デリバティブとは金融商品の価格や利率の動きを利用して、リスクを管理したり、投資機会を増やしたりするための工夫された取引方法です。
そして、そのデリバティブが仮想通貨と組み合わさることで、より柔軟で透明性のある取引が可能になるのがDeFiの世界です。
ブリッジ
「ブリッジ」は、仮想通貨やトークンを一つのブロックチェーンネットワークから別のネットワークへと移動させることができるサービスです。
例えば、イーサリアムのネットワークで保有しているUSDCをPolygonのネットワークへブリッジする時、イーサリアム上のUSDCは「ロック」され、その情報がPolygon側へ伝えられます。
そして、そのロックされたUSDCと同じ量の新しいトークンがPolygonネットワーク上で作られます。
これを「Wrapped Token(ラップトークン)」と呼び、このラップトークンが所有者のデジタル財布に送られます。
そして、Polygonから元のイーサリアムネットワークに戻したい場合は、ラップトークンが「バーン」(消去)されることで、元のイーサリアム上のUSDCのロックが解除されます。
このようなブリッジのサービスを提供している有名なプラットフォームには、「AnySwap」や「Stargate Finance(スターゲート・ファイナンス)」などがあります。
Stargate Finance(スターゲート・ファイナンス)
一般的に多くのブロックチェーンは直接的に互いに通信することが難しく、例えばイーサリアムチェーンからBNBチェーンに直接仮想通貨を送金することは通常不可能です。
しかし、Stargate Financeは特殊な技術の「LayerZeroプロトコル」を採用しているので、ユーザーは簡単に異なるブロックチェーン間での仮想通貨の移動を実現できます。
現時点(2023年7月)では、イーサリアム、Polygon、Avalanche、BNB、Fantom、Arbitrum、Optimism、Metisといった8種類のブロックチェーンが対応しています。
今後は、Solana(ソラナ)やCosmos(コスモス)といった他のブロックチェーンにも対応することが予定されています。
保険
仮想通貨取引所同様に、DeFi(分散型金融)のサービスがハッキングの被害に遭いユーザーの資金が盗まれる事件が増えています。
一般的に、中央集権的な仮想通貨取引所で資金が盗まれた場合、ユーザーは取引所から損失分を補填してもらうことができます。
しかし、DeFiサービスの場合、ユーザーは自分のリスクを自分で管理しなければならず、このために多くの人々がDeFiの利用をためらっています。
ここで、「DeFi保険」が登場します。
これは、InsureDAOのようなサービスが提供しており、ハッキングやシステムのバグによって生じた損失を補償する機能を提供しています。
これにより、DeFiを利用するユーザーは安心して取引を行うことが可能になり、DeFiの普及が促進されるでしょう。
DeFiでの稼ぎ方
DeFiについてかなり詳しくなったところで、いよいよDeFiでの稼ぎ方を紹介していきます。
DeFiでの主な稼ぎ方には下記の5つがあります。
先程、レンディングとステーキングについては紹介しているので、それ以外の3つの方法を詳しく紹介していきますね。
仮想通貨取引による売買差益
まず価格が低い時に仮想通貨を買い、価格が上がった時に売るという基本的な稼ぎ方です。
分散型取引所(DEX)では、あなたが持っている仮想通貨を他のユーザーと交換(スワップ)し売買の差額から利益を得ることが可能です。
DEXは、取引コストがGMOコイン等の中央集権型の取引所よりも低いというメリットがあります。
手数料をより低く抑えることは、投資における大原則です。
ガバナンストークン
又、DEXでは、そのプラットフォームが発行しているトークン(ガバナンストークン)を購入することもできます。
そのプラットフォームが人気を集め、利用者が増えると、トークンの需要が高まり、価格が上昇する可能性があります。
このように、DEXを活用することで、仮想通貨の取引による利益や、ガバナンストークンの価格上昇から得られる利益など、さまざまな方法で収益を得ることが可能です。
ちなみにDeFi関連でおすすめの仮想通貨を紹介します。
イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は、仮想通貨に興味ない人でも耳にしたことがあるくらい有名な仮想通貨です。
アルトコインの王様で、ビットコインについで時価総額No.2の仮想通貨です。
ヴィタリック・ブテリン氏が開発したプラットフォームの名称で、スマートコイントラクト機能を搭載した、分散型のオープンソースブロックチェーンです。
そこで使用される仮想通貨を「イーサ」と呼び、日本では仮想通貨のことも「イーサリアム」と呼ばれることが多いです。
仮想通貨名 | イーサリアム |
ティッカーシンボル | ETH |
現在価格(2023年8月) | 約264,000円 |
時価総額(2023年8月) | 約31兆7,000億円 |
時価総額ランキング(2023年8月) | 2位 |
発行上限枚数 | 無し |
公式サイト | 公式サイト |
イールドファーミング
仮想通貨を使って稼ぐ方法の一つに、「イールドファーミング」があります。
似たような言葉でよく使われるのが「流動性マイニング」というもので、ほぼどちらも同じと考えて大丈夫です。
「イールドファーミング」は、簡単に言うと、自分の仮想通貨をDEX(分散型取引所)に預けることで、その資金が他のユーザーとの取引に使われ、その取引から得られる利益の一部が自分にも回ってくる、という方法です。
レンディングと似ていますが貸し出し先が異なり、レンディングはGMOコインなどのCEX(中央集権型取引所)に貸し出して利益を得ます。
エアドロップ
「エアドロップ」とは、新しいプロジェクトやサービスを広めるために、特定の条件を満たしたユーザーに無料でトークンを配布するキャンペーンのことを指します。
新しいDeFiプラットフォームに積極的に参加し、自分の仮想通貨を貸し出して流動性を提供したり、頻繁に取引を行ったりすることが、エアドロップの対象となる条件の一例です。
そのプラットフォームが新たなトークンを公開する際、参加者の活動を評価して、新トークンを無料で配布することがあります。
実際、Uniswapという大手のDeFiプラットフォームも、これまでにエアドロップを実施しており、一部の利用者はその結果、大量のトークンを手に入れることができました。
DeFiを始めるのに必要なもの
DeFiを始めるにあたって事前に下記の3つのものが必要となります。
まず、おすすめの仮想通貨取引所を紹介しますね。
DeFi関連仮想通貨におすすめな国内取引所
コインチェック
初心者に最もおすすめの仮想通貨取引所はコインチェックです。
コインチェックの手数料や取扱銘柄数など基本的情報を紹介します。
取引所手数料 | 無料 |
販売所手数料 | 無料(スプレッドあり) |
入金手数料 | 銀行振込:無料 コンビ二振込:有料 |
出金手数料 | 407円 |
送金手数料 | 0.0005BTC |
取扱銘柄数 | 18 |
最低購入金額(BTC) | 500円 |
セキュリティ | 高い コールドウォレット |
続いてコインチェックのメリット・デメリットを紹介します。
コインチェックのデメリット3つ
コインチェックのメリット7つ
クチコミ
実際にコインチェックを使った人の声も聞いてみましょう。
以上コインチェックの特徴、メリット・デメリット、口コミ等紹介しましたが、アプリの使いやすさとセキュリティの高さから初心者には最もコインチェックがおすすめです。
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DeFiの始め方
ここから実際にDeFiを始めていきましょう。
1.国内仮想通貨取引所に登録
ここでは初心者に最もおすすめなコインチェックで口座をつくりましょう。
それでは口座開設の大まかな流れを紹介します。
約10分で簡単にできます。
それぞれの手順を詳しく解説していきますね。
まずスマホでコインチェックの公式サイトを検索します。
コインチェックの公式サイトは下のボタンをタップすれば飛べるようになってます。
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①「口座開設(無料)はこちら」をタップ
②「メールアドレス」と「パスワード」を作成して「私はロボットではありません」をチェックして「登録する」をタップ
③作成したメールアドレスにURLが送られてくるのでそれをクリック
次にコインチェックのアプリをインストールする
④コインチェックアプリをインストールしたらメールアドレスとパスワードを入力してログインして重要事項を確認
⑤各種重要事項に「同意する」をタップ
⑥ここから本人確認でまず電話番号を入力し「次へ」をタップ
⑦電話番号のショートメールに6桁の暗証コードが送られてくるので入力し「認証」をタップ
⑧氏名、生年月日など基本情報を入力
⑨本人確認書類は免許証等持っているものを選びそれを撮影
⑩本人確認書類の撮影後は、自分自身の顔を撮影
⑪本人確認が全て終われば確認メールが届くのを待つ
口座開設の手順は以上です。
簡単でしたね。
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2.イーサリアムを購入
ここからイーサリアムを購入していきますが、まずは口座へ入金します。
①一番下の「ウォレット」をタップ
②「日本円」をタップ
③「入金」をタップ
④入金する銀行を選ぶ(ここでは楽天銀行を選択)
⑤「入金口座を作成」をタップ
⑥下が入金先の楽天銀行の口座情報
この情報を送金元の銀行に登録しておけばいつでも入金できます。
⑦入金が完了したので販売所の画面の「イーサリアム」をタップ
⑧「購入」をタップ
⑨1万円分買いたいので金額を入力し「日本円でETHを購入」をタップ
⑩最後に確認されるので「購入」をタップ
⑪購入完了
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3.MetaMask(メタマスク)をインストール後ネットワーク設定
①メタマスクをインストールしたら「開始」をタップ
②「新規ウォレットを作成」をタップ
③「同意します」をタップ
④「同意する」をタップ
⑤パスワードを作成する
⑥「開始」をタップ
⑦「開始」をタップ
⑧リカバリーフレーズと呼ばれる12個のアルファベット単語が表示されるので書き留める
スクショして携帯に保存はセキュリティ上おすすめしません、紙に書き留めておくのがベストです。
⑨先程のリカバリーフレーズを順番通り並び替える
⑩メタマスクの設定完了
⑪「自動セキュリティチェックを有効にする」をタップ
4.コインチェックからメタマスクへ送金
①メタマスクウォレットのアドレスをコピー
②コインチェックのイーサリアムの画面から「送金」をタップ
③新しい送金先を作成、ここではメタマスクが送金先
④アドレスの所にメタマスクのウォレットアドレスをコピペ
⑤必要箇所を入力し「追加する」をタップ
⑥「送金先を追加しました!」と出れば成功
⑦送金するイーサリアムの金額を入力
⑧申込内容を確認し間違いなければ「申込みを確定する」をタップ
⑨送金されているかメタマスクのウォレットを確認
5.メタマスクをDeFiに接続
①メタマスクをCompoundに接続、右上の「App」をタップ
②右上の「Connect Wallet」をタップ
③メタマスクを選択
④メタマスクのパスワードを入力
⑤「次へ」をタップ
⑥「接続」をタップ
Compoundにメタマスクを接続できたら、あとはレンディング等自分に合ったサービスを試してみましょう。
DeFiに関するQ&A
DeFiで得た利益は課税対象?
DeFi(分散型金融)を通じて得られる収益には税金が課されます。
利益はその収入を受け取った瞬間に発生し、税金の対象となります。
しかし、全ての方が税金を申告する義務があるわけではなく、20万円以上の利益が出た場合のみ、確定申告を行う必要があります。
DeFiは本当に儲かりますか?
DeFi(分散型金融)は絶対に利益が得られるとは断言できません。
これは、DeFiが投資の一種であり、投資というものが本質的にリスクを含んでいるからです。
また、DeFiはまだ新しいテクノロジーであり、その成熟度は他のより確立された投資方法と比べて相対的に低いとされています。
これにより、リスクが一段と高まると言えます。
したがって、DeFiに投資を検討する際には、その高リスク・高リターンの性質を十分に理解してから進めるべきです。
最初から大きな額を投入するのではなく、あくまで失っても許容範囲内の資金を投じることを推奨します。
DeFiと仮想通貨の関係は?
DeFiと仮想通貨は、どちらも「ブロックチェーン」という技術を利用しています。
ブロックチェーンとは、取引情報を時間ごとに「ブロック」にまとめて、そのブロックを1本の鎖でつないで保存する技術です。
このブロックチェーン上では、取引の記録が誰でも確認できるようになっていて、取引は透明性が保たれ不正や改ざんができません。
仮想通貨は、このブロックチェーン技術を利用して作られた通貨で、代表的なものにビットコインやイーサリアムなどがあります。
一方、DeFiは、このブロックチェーン技術を利用して金融サービスを提供するものです。
DeFiの規制に関するニュースは?
・DeFiと仮想通貨のセキュリティリスクを規制する超党派法案が米上院に提出される
・米証券取引委員会(SEC)は14日、従来の証券取引所に対する規則を、DeFi(分散型金融)にも適用できることを明確化する提案を3対2で議決
・フランスの市場規制機関であるAMF(金融市場庁)は、DeFi(分散型金融)分野における世界的に連携した透明性の高い規制を全面的に支持すると表明
まとめ
以上DeFiについて分かりやすく紹介してきました。
仮想通貨すら充分に扱えていない方にとっては少しDeFiはハードルが高いと思いますので、無理せず徐々に始めていけばいいと思います。
どちらにせよ仮想通貨取引所の口座は開設しておく必要があるので早めからやっておきましょう。
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